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7医療機関にコロナ後遺症外来設置

新型コロナウイルス

小林祝子、黒田早織
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 埼玉県は今月、埼玉県医師会と連携し、新型コロナウイルスの後遺症診療を行う「後遺症外来」を県内七つの医療機関に設けた。新規感染者が減っている中、後遺症のケアに力を入れる。

 後遺症外来を設けるのは、公平(こうだいら)病院(戸田市)、上福岡総合病院ふじみ野市)、埼玉精神神経センター(さいたま市中央区)、さいたま赤十字病院(同)、埼玉医科大学病院(毛呂山町)、川越耳科学クリニック(川越市)、独協医科大学埼玉医療センター(越谷市)。

 新型コロナに感染して療養を終えた人が、地域の医療機関で専門的な診療が必要と判断された場合、医師の紹介でこれらの医療機関で受診する。療養を終えた後も倦怠(けんたい)感や味覚障害、脱毛といった症状が続く人がいることから、県が県医師会と協力して取り組むことにした。

 後遺症外来を行う医療機関は症例を集め、県医師会が取りまとめる。その症例集を他の医療機関に提供し、後遺症の診療ができる医療機関を広げる。県担当者は「(後遺症を)いかに和らげ、長引かせないか。個別の事情の積み重ねをとりまとめ、今後の診療の指針を作りたい」と話す。

 後遺症外来を行う医療機関の一つ、公平病院は、新型コロナの感染拡大に対応するため、県内に二つある「コロナ専門病院」としても治療にあたっている。

 公平病院が県と連携し、コロナ専門病棟を設けたのは今年3月。職員用の駐車場にプレハブの平屋を造り、人工呼吸器を備えた重症用3床、中等症用19床の計22床でスタートした。

 その後、県内で感染者が増え、県の増床要請もあり、徐々に病床をコロナ患者用に転用。8月に入ると1日6、7人の新たな入院があり、計44床が連日ほぼ埋まった。

 こうした状況を受け、公平誠院長は期間限定でコロナ専門病院とすることに決めた。外来などでは引き続きコロナ以外の患者にも対応するものの、9月から病院内の病床をすべてコロナ対応に転換し、計68床体制で県内全域からコロナ患者を受け入れることにした。

 一般病床に入院していた約20人の患者は本人らの了解を得て、在宅医療に切り替えてもらったり、市内の他の病院に転院してもらったりした。公平院長は「民間の小規模な病院だから思い切れた部分もある」と話す。

 ただ、特化した体制は病院経営を圧迫しかねないという。公平院長は「手持ちの現金の余裕がないと破綻(はたん)しかねない。経営リスクのある判断ではある」と言う。コロナ専門病院にしている間に、一般の患者が離れるのではないかという不安もある。公平院長は「深刻な後遺症に悩まされる人も多い。コロナの診療体制をさらに整えたい」と話している。(小林祝子、黒田早織)

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