いじめ確認できないが一転、再調査であった 母「3年半も経った」

太田原奈都乃
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 【山口】2018年に宇部市の女子中学生(当時1年)がいじめを受けたと訴え、再調査を進めていた市の検証委員会が7日、4件のいじめがあったとする報告書を公表した。前回、市教委が設置した調査委員会は19年2月に「明確ないじめの事実確認はできない」としたが、検証委は「調査が不十分だった」と結論づけた。

 報告書によると、女子生徒は18年4~6月、同級生にうわさをされたり容姿をからかわれたりするなど4件のいじめを受けた。同年6月に不登校になり、9月に転校した。

 報告書は、前回の調査委が文部科学省のガイドラインに反して女子生徒に調査の前に説明をせず、生徒本人より先に学校側から説明を受けるなど、進め方や内容に問題があったと指摘。検証委委員長の岡田卓司弁護士は「(いじめの可能性がある出来事を把握していたものの)検討が十分に尽くされなかった」と話した。

 また学校では当時、女子生徒が安心して相談できず、本人や保護者に寄り添う姿勢もなかったとして、報告書は「いじめや学校対応が不登校の原因になった可能性も否定できない」と再発防止を求めた。

 報告書を受け取った宇部市の篠崎圭二市長は「調査が長期にわたったことをおわびする。調査や学校の対応の問題が指摘されたので、今後再発防止に取り組んでいく」と話した。

 生徒の母親(52)は取材に「3年半も経った。学校が声を聞き、前回の調査がいじめと認めていたら子どもの未来は違った。市や教育委員会には今後に生かしてほしい」と話した。生徒側は、学校にこの報告書を使った研修を行うことを要望しており、市は今後の対応を検討する。(太田原奈都乃)