北朝鮮外務省「拉致問題すでに全て解決」 岸田政権に従来の立場強調

ソウル=神谷毅
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 北朝鮮外務省は7日付で、岸田文雄首相が日本人拉致問題解決に意欲を示したことをめぐり、「拉致問題は既に全て解決し、完全に終わった問題だ」と反論する記事を同省のホームページに掲載した。北朝鮮当局が岸田政権の発足について言及したのは初めてで、岸田氏を強く牽制(けんせい)した。

 同省日本研究所のリ・ビョントク研究員の記事として掲載された。岸田氏がバイデン米大統領らとの電話首脳会談で拉致問題を取り上げたことに言及したうえで、「拉致問題は2002年と04年に当時の首相が平壌を訪れたことを機に、我々の誠意と努力によって既に全て解決された」と従来の立場を強調した。

 岸田氏については「5年間にわたり外相の経験があり、我々の原則的な立場を知らないはずはない」と批判。日朝関係においては「日本が数十、数百万人に行った特大の反人道犯罪などへの徹底した謝罪と賠償をすることだ」と強調。「最初のボタンを掛け違えれば朝日関係はさらに暗雲の中に陥る」と警告した。(ソウル=神谷毅)