洗わない登山靴は山の自然を壊す? あなたの足元にも外来種リスク

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矢田文
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 紅葉の話題を目にする機会が増えてきた。山などに行く前に、登山靴の清掃はお済みだろうか? 私たちの足元から入った植物の種が、貴重な生態系を壊してしまうことがある。本来の自然を守るには、一人ひとりの「行動」が大切だ。

 「環境意識は高いが、行動がともなっていない」

 東京農工大などの研究チームがこの夏公表した、立山連峰などを有する中部山岳国立公園(富山、長野県など)を訪れた登山客に行った調査から、そんなギャップが浮かび上がった。

 約350人を対象に、本来の生息地とは異なる場所に人が持ち込む生物「外来種」の問題についてたずねた。外来種の侵入がもたらす影響について「とても問題である」「やや問題である」と答えた人は93・3%。人間の移動が侵入の原因となる恐れについても、81・4%が「知っている」と答えた。しかし、環境を守ろうと、山を訪れる前に靴を清掃したと答えたのはわずか3・8%だった。靴の維持補修などの目的を含めると、清掃した人の割合は43・9%だった。

 実際に、27人の靴裏に付いた土からは、オランダミミナグサなど、立山には本来生息していない6種類の、発芽可能な種が計44個、付着していた。国内の生物でも本来の生息地と違うところに持ち込まれれば、外来種だ。登山客らによる持ち込みリスクを示す結果だといえる。

 多くの国立公園は、ボランテ…

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