米失業率4.8%、就業者は19万人増 9月雇用統計

ワシントン=青山直篤
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 米労働省が8日発表した9月の雇用統計は、失業率が4・8%と前月(5・2%)より下がり、市場予想(5・1%)を上回る雇用環境の改善を示した。一方、景気動向を反映しやすい非農業部門の就業者数(季節調整済み)は前月比19万4千人増と、市場予想(同50万人増)を下回った。

 米国では9月に入ってコロナの新規感染者数も減少傾向に入り、経済の回復基調が続く。米連邦準備制度理事会(FRB)は9月の雇用情勢も踏まえ、次回11月2~3日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、コロナ危機後に進めた「量的緩和」について規模の縮小を決め、金融政策を引き締め方向へと切り替える一歩を踏み出す公算が大きい。

 ただ、コロナ下の供給の混乱が響いて自動車販売などにも悪影響が出ており、消費の伸び悩みが今後の景気回復を鈍化させる懸念も根強い。このため、FRBは政策を引き締め方向に戻す「正常化」を慎重に進めていく意向だ。同時に、供給面の制約が続けば、FRBの予想を超えて物価上昇が長引く可能性もあり、この場合は引き締めを急ぐ必要が出てくる。FRBにとっては、経済指標や金融市場の反応を注意深く見極めなければならない時期だ。(ワシントン=青山直篤)