ジャーナリストに平和賞、フィリピン・ロシアは祝福 一方で続く弾圧
ハノイ=宋光祐 モスクワ=石橋亮介
フィリピンとロシアのジャーナリスト2人に、ノーベル平和賞が授与されることになった。両国では記者の逮捕など当局による厳しいメディアへの弾圧が続くが、それでも2人はひるまずに政権に批判的な報道を貫き、表現の自由を守ってきた。
「事実のない世界は真実と信頼のない世界だ。最も危険な時は最も重要な時でもあり、今はジャーナリストでいることが最良の時だ」
フィリピンのジャーナリスト、マリア・レッサさん(58)は授賞発表後のインタビューで喜びを語った。レッサさんがCEO(最高経営責任者)を務めるフィリピンのネットメディア「ラップラー」も、「最も困難な時期にフィリピンと世界のジャーナリストを評価してくれたことに感謝する」と声明を出した。
フィリピンでは2016年6月のドゥテルテ大統領就任後、報道の自由が危機にさらされてきた。
ラップラーは、ドゥテルテ氏…