夫婦別姓「議論を」 県議会が国への意見書可決 県内2例目

多知川節子
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 香川県議会は8日、選択的夫婦別姓制度の議論を国会や政府の責務として早期に行うよう求める意見書を賛成多数で可決した。選択的夫婦別姓の議論を推進する趣旨の意見書は、「早急な導入を要請する」とした昨年12月の三豊市議会に続き、県内で2例目。

 9月定例会最終日のこの日、立憲、共産、国民系会派に属する6人が本会議に意見書案を提出。最大会派・自民党県政会と公明なども賛同した。自民党議員会(8人)は「議論はもう始まっている」として反対に回った。

 意見書は、夫婦同姓を定めた民法などの規定を合憲としつつも制度のあり方を国会で議論するよう求めた6月の最高裁判決をふまえ、「家族のあり方も多様化し、価値観も変化している。世論の動向に鑑み、国会、政府の責務として議論しなければならない」と指摘。「議論が社会に開かれた形で、早期に行われるよう強く求める」とした。

 県議会では2002年に「夫婦別姓の拙速な導入に反対」、10年には「選択的夫婦別姓制度導入のための民法改正に反対」との意見書が可決されていた。

 選択的夫婦別姓を巡っては、導入や議論を求める意見書が全国の地方議会で可決される一方、丸川珠代男女共同参画担当相(当時)らが反対を呼びかける書状を地方議会に送っていたことが判明。また、岡山、熊本県議会は今年、導入に反対の意見書を可決している。

 三豊市議会に陳情を出して県内初の意見書可決を導いた弁護士の佐藤倫子さんは、8日の香川県議会を傍聴した。「香川ではとても前向きな内容で可決され、ほっとした。県議会での大きな一歩を機に、県内でも議論が活発になってほしい」

 佐藤さんは今秋、仲間ら数人と「選択的夫婦別姓実現をめざす香川の会」を立ち上げ、代表に就いた。12月議会に向け、三豊を除く県内全16市町議会に陳情を出そうと計画している。各市町住民に提出者になってもらおうと、ツイッターなどで賛同者を募っている。

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 8日の県議会では、子宮頸(けい)がんワクチン接種の積極勧奨を早期に再開し、より高い効果が期待される新たなワクチンを速やかに定期接種に加えることなどを求める意見書も、賛成多数で可決された。自民、公明、国民系会派などの10人が提出し、共産と立憲系会派は反対した。

 県議会は一般会計補正予算案など35議案を可決・承認・同意し、閉会した。(多知川節子)