半導体大手の台湾TSMCが熊本に新工場検討 日本政府が巨額支援か

若井琢水
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 半導体の受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が、新しい工場を熊本県に建設する案が浮上している。半導体の工場の新設には巨額の費用がかかり、日本政府が数千億円を支援する可能性がある。半導体は重要性が高まっており、政府は経済安全保障の観点からも工場を誘致したい考えだ。

 新工場の場所は、熊本県菊陽町にあるソニーグループの半導体工場の隣接地が検討されている。ソニーはTSMCから大量の半導体を調達しており、新工場の運営でも協力することが想定される。建設費や政府の支援額などは、これから調整が進むとみられる。

 半導体はコロナ禍で需要がふくらみ、世界的に不足が続く。経済産業省は6月に半導体・デジタル産業戦略をまとめた。安定した供給体制をつくるため、TSMCなどの工場誘致をめざしていた。

 TSMCは、研究開発の拠点を茨城県つくば市につくることが決まっている。経産省は投資額の約半分にあたる約190億円を補助する方針だ。TSMCの魏哲家・最高経営責任者(CEO)は7月の会見で、日本での工場建設を検討していることを示唆していた。(若井琢水)

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    福田直之
    (朝日新聞記者=産業、テック、中国)
    2021年10月9日1時9分 投稿

    【視点】 熊本県に建設が浮上している台湾積体電路製造(TSMC)の工場は、10年ほど前に最先端だった技術水準の半導体を製造することが想定されています。「ミドルレンジ」と呼ばれるこの半導体は主に自動車や産業機械、家電に使われています。  1980年