米中高官、「未解決の問題」の協議で合意 通商協議を本格スタート

ワシントン=青山直篤
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 米通商代表部(USTR)のタイ代表と中国の劉鶴(リウホー)副首相が8日(中国時間9日)、高官級の通商協議を開いた。2020年1月に署名した米中通商協議「第1段階の合意」の履行状況を確認し、米側は声明で、「ある種の未解決の問題について協議することで合意した」と発表した。

 タイ氏と劉氏の「バーチャル形式」での協議は5月に続く2回目だが、米側は今回を、バイデン政権による対中通商外交の再検証を踏まえた本格交渉の開始と位置づけている。米側の声明によると、協議では「率直な意見交換」が進み、双方が米中の通商関係の重要性を認識し合った。声明では「タイ通商代表は、近い将来に劉副首相と議論を続けることを楽しみにしている」と明記した。

 バイデン政権は、トランプ前政権が目指していた「第2段階」の交渉は「追求しない」との立場だが、米側からみて「未解決の問題」とは、不透明な産業補助金や知的財産権の侵害など、世界経済をゆがめる中国の構造的な問題を指す。ただ、声明ではそこまでは明記せず、中国側にも配慮した。(ワシントン=青山直篤)