戦前戦中の過酷な労働、犠牲者追悼する巡回展 北海道滝川で開始

本田大次郎
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 戦前戦中の過酷な強制労働で犠牲となった朝鮮半島出身者を含む労働者を追悼する、北海道幌加内町にある「笹(ささ)の墓標展示館」が、雪で倒壊して1年半。再建に向けた取り組みが進むなか、展示館にあった資料を多くの人に見てもらおうと、巡回展が始まった。滝川市では14日まで開かれ、16日から旭川市でも開催される。

 幌加内町の朱鞠内地区では、1935(昭和10)年から鉄道工事が、38年から雨竜ダムの建設工事が始まり、過酷な重労働を強いられた日本人や朝鮮人ら約250人が死亡したとされる。位牌(いはい)が納められていた地元の光顕寺(こうけんじ)が廃寺となった後、市民の手で「笹の墓標展示館」として、遺品などが展示された。また、笹やぶの下に埋められたままの遺骨を発掘するワークショップの拠点にもなった。しかし、展示館は昨年1月、雪の重みで倒壊した。

 再建のための募金は、今年9月に目標額の3千万円に達し、来年から再建に向けて動き出す。再建までの間、展示館にあった資料を多くの人に見てもらおうと、展示館再生実行委員会が巡回展を始めた。

 滝川市の会場となった「坂の上の美術館」には、労働者の位牌約20点のほか、これまでの活動を紹介するパネルなどが展示されている。実行委員会は「これまで日本人や韓国人、在日コリアンの人たちの手で遺骨を発掘し、歴史を掘ってきた。ぜひ、その歴史を知って欲しい」という。

 旭川市では三浦綾子記念文学館で16~31日に開催され、その後、札幌などでも計画されている。巡回展の問い合わせは実行委員会(0164・27・2359)へ。(本田大次郎)