「智弁」を巣立ち、力を伸ばした大学生2人 11日のドラフトを待つ

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高橋健人
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 今夏の第103回全国高校野球選手権大会で優勝した智弁和歌山と準優勝の智弁学園(奈良)。11日のプロ野球ドラフト会議では、この2校を巣立った大学生2人が指名を待つ。

 智弁和歌山から関西学院大に進んだ黒原拓未は大学屈指の左腕だ。最速151キロの直球が何よりの魅力で、多彩な変化球も操る。

 今春の関西学生リーグで最多となる5勝を挙げ、防御率は0・70。エースとしてチームを14季ぶり(中止の昨春を除く)の優勝に導いた。28年ぶりに出場した6月の全日本大学選手権では8強入りに大きく貢献した。

 今秋はコンディションの調整不足により初登板が今月上旬と出遅れたものの、ドラフトでは上位指名が見込まれる。

 昨秋まで、ぱっとしなかった。1年春からリーグ戦に登板してきたが、3年秋の時点で8勝15敗。チームの順位も4位以下ばかり。「苦しいとしか思わなかった」と言う。

 「勝てる投手になりなさい」。昨秋の新チーム結成後、トレーニングの合間に1人で休憩していると本荘雅章監督から言われた。この言葉が転機になった。

 直球ばかりに頼り、単調だった投球を見直した。黙々と走り込んでフォームの土台を固め、難があった変化球の制球力を磨いた。直球狙いの打者を打ち取るため、球速がさほど変わらずに打者の手元で小さく変化するカットボールを習得した。

 切れが自慢だった直球を一層、生かせるようになった。

 高3だった2017年夏はエースナンバーを背負って第99回全国高校選手権大会に出た。2回戦の大阪桐蔭戦に先発し、六回途中1失点と好投。1―2で敗れたものの、春の選抜王者を苦しめた。

 高校の3年間は、当時の高嶋仁(ひとし)監督(75)に指導を受けた。

 6月の大学選手権。中継を見た恩師を驚かせた。

 「150キロ近い球を次々と…

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