14連勝 オリックス山本由伸は登板中、先輩に会いにブルペンに行く

大坂尚子
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 (9日、プロ野球 オリックス・バファローズ6―2福岡ソフトバンクホークス)

 オリックス山本由伸が負けない。5月28日に始まった連勝が14にまで伸び、阪急時代の1973年に米田哲也が記録した球団の連勝記録に並んだ。

 米田が14連勝に24試合を要したのに対し、山本は所要15試合。すごみが分かる。昨季まで調子のムラが課題だった。今季は多少、状態が悪くても試合中に修正がきくようになった。

 心強い存在が身近にいるからだ。阪神を戦力外となり、今季から加わった能見篤史選手兼任コーチだ。

 きっかけはシーズン序盤のあるやりとりだった。結果は悪くなかったが球がばらつき、納得のいく投球が出来なかった試合後、能見に「試合前からこんな風やったな」と悪かった箇所を指摘された。山本が「試合前に言ってくださいよ」と返し、23歳と42歳は師弟となった。

 試合前の投球練習を能見にチェックしてもらうのはもちろん、登板中でも、おかしいと感じたら、ブルペン担当の能見を訪ね、助言をもらうようになった。

 この日も試合中に体が突っ込み気味でないかと感じた。能見に聞くと、「そこまで気にしなくていいんじゃない」。自信を得て、食い下がるソフトバンク打線を相手に8回を2失点、計11奪三振。やはり寄せ付けなかった。

 17年間、プロの飯を食ってきた先輩の助言は、さりげなくて、すっと心に入ってくるのだという。あるとき、投球練習で力んでいると「力むな」ではなく、「落ち着いて」と声をかけられた。直接的な表現ではなく「僕が気にしすぎないくらいの、でもしっかり気づけるくらい」のあんばいなのだという。

 最短でロッテとの直接対決の初戦がある12日にも優勝マジックが点灯する。「いよいよ残り試合が少なくなってきた。一つでも多く勝てるよう、頑張っていきたい」と山本。スパートへ。エースが止まらない。(大坂尚子)

 中嶋監督(オ) 8年ぶりに対ソフトバンク戦のシーズン勝ち越し。「チャンピオンチームに勝ち越したのはうれしい。山本もよくまとめた」

 モヤ(オ) 2本塁打を含む4安打で3打点。「山本が投げている試合。なんとか早い段階で点を取りたいと思っていた」