JR東の変電所火災、機器トラブルが原因か 運休で23.6万人影響

小川崇、磯部征紀
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 埼玉県蕨(わらび)市にあるJR東日本変電所で10日に火災が起き、山手線京浜東北線埼京線など首都圏の主要10路線が停電により運転を見合わせた。同社は11日、変電所に外部から侵入された形跡がないことなどから、機器のトラブルが原因とする見方を示した。

 国土交通省は11日までに、JR東に対して、停電時の乗客案内が適切になされたかの検証や原因究明、再発防止策の検討について指示を出した。埼玉県警は11日、火災の原因を調べるために実況見分を始めた。

 この火災は10日午後0時50分ごろに発生。変圧器などの電気設備を収容しているトランス室が燃え、約30分後にほぼ消し止められた。一部路線を除いて午後8時過ぎには運転を再開したが、355本が運休し、23万6千人に影響が出た。11日朝は通常通り運転し、大きな混乱はなかった。

 JR東によると、変電所の出入り口やトランス室はいずれも施錠されており、外部から何者かが侵入したような痕はないという。また、7日夜に起きた最大震度5強の地震後、変電所内を点検したが、異常は確認されなかったという。

 火災が起きた蕨交流変電所は「基幹変電所」と呼ばれ、東京や埼玉にある複数の変電所を経由して電車に送電していた。火災を受けて別の基幹変電所に切り替えて送電を始め、大半の路線は約1時間後に順次運転を再開した。残りの路線には蕨交流変電所の鎮火後、別系統で送電を再開した。

 変電所では、これまでにも漏電や火災などのトラブルが起きている。渋谷変電所では今年6月に漏電が発生し、送電が自動停止した。蕨交流変電所では2017年9月、点検作業のミスで変電所が緊急停止した。16年5月には川崎変電所川崎市)で火災による停電が起き、利用者約24万人に影響が出た。(小川崇、磯部征紀)