「国はあれこれ対策を立てるけど…」 コロナに振り回されたススキノ

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 新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言の解除後1週間がたった8日午後6時。北海道内最大の歓楽街・札幌市ススキノは、「花金」で街に繰り出したサラリーマンや若者らでにぎわっていた。

 雑居ビル7階の「スナック結維(ゆい)。」も解除を受け、1日に営業を再開した。しかしカウンター8席、テーブル12席の店の奥は、座席やテーブルに荷物が置かれたままだ。ママの木村ゆかりさんはカウンターで、常連の男性客とプロ野球・日本ハムの中継をスマートフォンで静かに眺めていた。

 北海道では感染者の減少傾向が続き、札幌で続く飲食店への時短要請も14日までで解除されそうだ。しかし木村さんは、「お客さんの戻りはまだまだ。このままだと店の維持はかなり厳しい」と今後の不安を口にする。そして、国のコロナ対策に振り回された1年についてこう話す。「国はあれこれ対策を立てるけど、私たちの生活は紙の上のすごろくじゃない」

コロナと政策 衆院選@北海道

 19日公示、31日投開票の衆院選は、医療体制や経済の立て直しなどコロナ対策が最大の争点となりそうです。コロナ禍の下で求められる政策を、北海道に関わる様々な課題とともに現場で探ります。北海道から随時配信します。

 国の緊急事態宣言は昨年4月以降、道内では3回出された。まん延防止等重点措置や、酒を提供する飲食店への道独自の時短要請もあった。飲食店が通常の営業ができない期間は1年以上に及んでいる。

 木村さんはススキノのスナックホステスなどを経て、2012年に店を構えた。本来の営業時間は午後7時から翌日午前1時。景気で浮き沈みはあったが、地元の常連に加え、出張で通ってくれるお客にも支えられて10年目を迎えた。

 ささやかながらもやりがいのある毎日は、昨年初めからのコロナ禍で一変した。道は昨年2月、国に先駆け独自の緊急事態宣言を出した。それ以降は道の要請に従い、休業と再開を繰り返した。

 深夜までお酒を出す営業が難…

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