球磨川治水、基本方針案を了承 国交省検討小委員会

伊藤秀樹
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 【熊本】球磨川水系の中長期的な治水方針について、国土交通省の小委員会(委員長=小池俊雄・土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター長)は11日、昨年7月の記録的な豪雨を踏まえて同省が示した河川整備基本方針案の審議を終え、了承した。今後、国交相が正式に策定する。

 小委員会の臨時委員を務める蒲島郁夫知事は会合後に記者団に対し、「堤防やダムなどハードで守る治水のあり方が大きく変わり、流域全部で命と環境を守る方向に変わった」などと評価した。今後は、球磨川水系で未策定だった河川整備計画をつくる作業へ移る。整備計画では支流の川辺川に設置が検討されている流水型ダムの詳細などが盛り込まれる。

 基本方針案では、河川整備だけでなく集水域や氾濫(はんらん)域を含む流域全体であらゆる関係者が協働して水害を軽減させる「流域治水」の推進を明記。昨年の洪水が現行の基本方針を上回る規模の洪水だったことを踏まえ、昨年の洪水やそれを上回る規模の洪水に対し、被害の最小化を目指す方針を明示した。

 洪水時の最大流量は、人吉市で80年に1度の規模の洪水に対応する従来目標は維持しつつ、温暖化で増加する降水量を踏まえ、毎秒7千トンから同8200トンに変更。昨年7月の豪雨と同規模の洪水が起きた場合でも、安全に流せる「計画高水位」は最大約1メートル超えるが、堤防天端は超えないという。(伊藤秀樹)