財務次官のバラマキ批判寄稿に「100%賛成」 同友会桜田氏が擁護

伊藤弘毅、榊原謙
[PR]

 財務省の矢野康治事務次官が月刊誌「文芸春秋」への寄稿で、コロナ禍での政策論争を「バラマキ合戦」と批判したことについて、経済同友会の桜田謙悟代表幹事(SOMPOホールディングス社長)は12日の記者会見で「100%賛成」と述べて擁護した。国債の残高が1千兆円に迫る先進国で最悪の財政状況を「放っておいていいはずがない」とも言い、財政再建に向けた道筋を示すよう与野党に求めた。

 矢野氏の寄稿を巡っては、基礎的財政収支の黒字化目標を凍結するよう自民党総裁選で主張した高市早苗政調会長が「大変失礼な言い方だ」と批判するなど、波紋が広がる。一方で桜田氏は「書いてあるのはファクト(事実)。当たり前の話だ」と指摘。生活困窮者らへの現金給付といったコロナ対策について「それ自体に反対することはない」としつつ、「どこで将来負担を解消しようとしているのかに触れなきゃ、責任ある政党とは言えない」とも話し、衆院選を前に給付策や減税策を打ち出す与野党の姿勢にクギを刺した。

 財務省の審議会の委員を務める増田寛也日本郵政社長も11日の会見で、「財務次官が述べている意見や考え方はあってしかるべき話だ。反対の方や違う意見の方もいるとは思うが、(寄稿を)きっかけにして、国の財政のあり方について議論がなされるのであれば、それはいいことだろう」と前向きに評価した。伊藤弘毅、榊原謙)