G20首脳がアフガン情勢を協議 首相、年内220億円の支援表明

有料会員記事アフガニスタン情勢

ワシントン=高野遼、高田正幸=北京、相原亮、ベルリン=野島淳
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 主要20カ国・地域(G20)は12日、アフガニスタン情勢について初めてとなる首脳レベルの臨時会合をオンラインで開いた。岸田文雄首相にとって就任後初の国際会議への参加となった。各国は人道支援の重要性を強調。ただ、中国の習近平(シーチンピン)国家主席やロシアのプーチン大統領は参加せず、足並みの乱れが懸念されている。

 8月にタリバンが権力を掌握して2カ月近くが経ち、アフガニスタンでは人道危機が深刻化。国連世界食糧計画(WFP)によれば、1400万人が深刻な食料不足にあり、320万人の子どもたちが深刻な栄養失調に陥る恐れがある。

 一方で、タリバンへの経済制裁による資産凍結や援助資金の停止によって国内経済は財政難にある。国連のグテーレス事務総長は11日、人道支援を続けるためにも「アフガン経済の崩壊を何としても防ぐ必要がある」と訴えた。だがタリバンへの制裁解除に応じるかどうかは各国の意見が割れており、人道支援に向けてG20が歩調を合わせられるかが焦点となっている。

 米ホワイトハウスは会合後、テロ対策や国外退避を望む人々の安全確保について議論したと発表した。また「国際機関を通じてアフガニスタンの人々に直接人道支援を届け、女性や少数派を含む全ての人々の基本的人権を促進することを各国が再確認した」とした。

 ただ、米国はタリバンをテロ組織に指定しており、経済制裁を早期に解除するつもりはない。制裁維持によってタリバンに圧力をかけつつ、女性の権利尊重やテロ対策などの要求事項を守らせたい考えだ。タリバンへの圧力を強めるためにも、各国との協調が重要となる。

 日本政府によると、岸田首相は人道危機に対応するため、6500万ドル(約71億円)規模の新規分を含め、今年中に総額2億ドル(約220億円)の支援を行う考えを表明。「タリバンがテロ組織との関係を断ち切ることが不可欠」との認識を示した。

対タリバン、米中の違いが浮き彫りに

 また、「すべてのアフガニスタン人の人権、特に女性が学び、働くことができる環境を守ることは将来の発展に不可欠だ」と指摘。タリバンに対し、国際社会が一致して粘り強く働きかけていくべきだと訴えたという。

 欧州連合(EU)もアフガニ…

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