詐欺防止へ、ヒーローも登場「通話しながらATM操作したらいかん」

華野優気、河野光汰
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 高齢者らに電話をかけ、多額の金をだまし取る特殊詐欺の被害が今年も減らない。拡大を食い止めようと、大阪府警は11日から始まった全国地域安全運動であの手この手の催しを企画し、府民に注意を呼びかけている。

 門真署は「特殊詐欺お断り!」などと書かれた大小2種類のステッカー800セットを作製。署員が管内の高齢者宅に配布し、インターホンの下や固定電話近くに貼ってもらう。同署の長屋祐一・生活安全課長は「詐欺行為の抑止や高齢者の危機管理につながってほしい」と期待を込める。

 大阪市天王寺区上汐5丁目の天王寺郵便局では11日、天王寺署員と、銀行など計5団体の職員が利用客らに、偽のサイトに誘導して個人情報を盗み出す「フィッシング詐欺」の手口などが書かれたチラシを配った。ゆうちょ銀行天王寺店の山田昇店長は「地域で団結して防犯活動を続けていきたい」と話した。

 布施署では12日にお笑いタレントの未知やすえさんを河内署、枚岡署の3署合同の一日署長にして特殊詐欺被害の防止を呼びかけたほか、17日には大正署が管内の家具店前で被害防止の啓発グッズを配布する。

 府警が特に力を入れるのは「還付金詐欺」の被害防止だ。市役所職員などをかたって電話をかけ、「還付金があるのでATMで返還手続きの操作をしてほしい」「今日中に手続きを終えれば返還できる」などとATMに誘導。電話で会話しながらATMを操作させ、詐欺グループが指定する口座に送金させる。

 府警特殊詐欺対策室によると、還付金詐欺は、今年8月末時点(速報値)の特殊詐欺全体の認知件数(964件)の半数以上(508件)を占め、前年同期に比べ388件増。被害額も全体(約16億200万円)の約3分の1にあたる約5億2500万円に上る。

 11日午前、大阪市中央区西心斎橋1丁目の関西みらい銀行心斎橋営業部で、府警の防犯活動に協力するヒーロー「マモル」が、警察官が扮した高齢者に「携帯電話を使いながらATMを操作したらいかんよ」と注意する寸劇を披露。その後、南署員らと路上で、「ATMでは携帯電話の通話はご遠慮下さい」と書かれた啓発チラシなどを配布した。

 府警特殊詐欺対策室の保田茂光課長補佐は「通話しながらATM操作するのが還付金詐欺の特徴。通話しながら操作している人を見たら周囲の人が声かけをしてほしい」と話した。(華野優気、河野光汰)