CO2由来の素材でCO2キャッチ 室温・常圧・安価で合成可能

竹野内崇宏
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 地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)を大量に貯蔵できる素材を、CO2自体を使って作製することに、京都大学などの研究チームが成功し、12日発表した。高温や高圧など、特別な環境を必要とせず、安価に作れるといい、CO2を削減する技術として期待できるという。

 CO2を化学利用する研究は世界中で進む。加工には加熱や加圧が必要なことが課題だったが、窒素を含むアミンという物質はCO2とよく反応することが知られていた。

 堀毛悟史(ほりけさとし)・京大准教授らは、CO2を材料に、アミンをつなぎ役にして、材料内に格子状の空間を持つ「多孔性材料」の合成を発案。アミンと、安価な金属の亜鉛を構造を安定させるためにまぜた溶液をつくり、CO2を常温常圧で吹き込んだところ、CO2とアミンと亜鉛が骨格となった、新しい多孔性材料ができた。CO2濃度が0・04%の大気を使っても、この溶液を通せば新材料は合成可能だという。

 新材料は重量の30%以上がCO2。さらに、高い気圧をかけることで内部の空間に気体のCO2を閉じ込めることができる。骨格に使った量以上を貯留できるという。

 堀毛さんは「活用が難しいCO2をとても簡単な条件で新材料にすることができた。大量貯蔵など環境問題に貢献できる技術につなげたい」と話した。

 研究成果は米化学会誌(JACS)に掲載された(https://doi.org/10.1021/jacs.1c08227別ウインドウで開きます)。(竹野内崇宏)