打って涙、打たれて涙の首位攻防 オリックスきょうにもマジック点灯

佐藤祐生
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 (12日、プロ野球 オリックス・バファローズ2―2千葉ロッテマリーンズ)

 ペナントの行方をほぼ決するであろうパの首位攻防3連戦。その初戦は、首位オリックスの2番打者が、チームに価値ある引き分けをもたらした。

 0―2で迎えた八回2死一塁、宗佑磨は「思い切っていくしかない」と開き直った。ベルト付近の高さに来た初球の直球をとらえて、右翼席にはじき返す。同点の2ランとなった。

 ダイヤモンドを1周してベンチに戻ると、あふれ出る涙をぬぐった。

 ロッテの本拠で3連勝した9月末とはチームの状況が違っている。左太もものけがから復帰した主砲・吉田正尚が、右腕の骨折で、3日に再び離脱。代わって3番を任されていた好調の紅林弘太郎も10日に死球を受けて、この日は出られなかった。

 大きな戦力ダウンで臨んだ「天王山」。一人ひとりにのしかかる重圧は増していたに違いない。

 そんな中で巡ってきた三回の先制機の打席で、宗は併殺打。チームは直後に先制点を許す展開となった。「良い流れを相手に渡してしまった。俺のせいだ」と、責任を感じながらプレーしていたという。

 チームが緊張状態にあるのは、逆転優勝を狙うロッテも同じ。被弾した小島和哉が涙したことが、それをよく物語っている。

 殊勲の一打で、胸をなで下ろした25歳を中嶋聡監督は「よく取り返した。完全にやられていたので、あそこで追いついたのは非常に大きい」とたたえた。オリックスは13日に勝利すれば、優勝マジック7が点灯する。目指すゴールが徐々に見えてきた。

 中嶋監督(オ) 首位攻防3連戦の初戦を引き分けに持ち込み、「完全にやられていたので、追いついたのは非常に大きい」。

 田嶋(オ) 8回2失点。「先制点を与えたのは修正(すべき)点。長いイニングを投げて、最少失点で粘れたのは収穫だと思う」