「大阪万博はSDGsの一歩先」 学生団体代表が模索する医療の未来

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 2025年の大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げ、市民らも企画などにかかわる「参加型」をめざしています。全国の医療系の大学生が主に活動する団体「WAKAZO(わかぞう)」も若者の発想を生かして万博を盛り上げようと活動しています。木島優美代表(21、東京医科歯科大3年)に取り組みなどを聞きました。

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木島さんは21日、オンライン開催される「朝日地球会議2021」(17~21日)に登壇し、日本国際博覧会協会の堺井啓公・広報戦略局長兼企画局長とともに万博の魅力について語ります。

 ――WAKAZOに加わったきっかけを教えてください。

 「大学1年のときの授業で、『医療者や病院だけで守れるいのちは限られている』『様々な専門性を持つ方と一緒にヘルスケア(医療)にかかわれば、新たないのちの守り方・輝き方を多くつくり出せる』と感じたのがきっかけです。天気などの情報を映像で壁に表示して上り下りしたくなるようデザインした階段や、病院内の天井に森林などの映像を映して待ち時間を長く感じさせない取り組みについて、授業で聞きました。それまで考えていた臨床医という選択肢だけでなく、様々な側面からヘルスケアへのかかわり方を模索していきたいと思いました。様々な人が関わって健康や医療を支えることで、『いま守れていないいのちを守れる』『いのちの輝きにあふれた未来をつくれる』と感じました」

 「そんななか、大学生が中高生と一緒にヘルスケアの課題解決に取り組む団体『inochi Gakusei Innovators’ Program』の運営メンバーになりました。メンター(指導・相談役)を務めるなかで、学生だからこそ解決できる課題があると感じました。活動を1年間やり切った後は、もっと大きな未来を描いて行動していきたいと思い、関連団体で、万博を見据えて活動するWAKAZOにも加わりました」

 ――木島さんは東京で生まれ育ったそうですが、大阪開催の万博に関心があったのですか。

 「WAKAZOのメンバーが万博に向かって活動する盛り上がりに魅了されたのが、関心を持ったきっかけです。WAKAZOの活動を見ていて、クールビズやAED(自動体外式除細動器)など、いろんな新しい概念や機器が過去の万博をきっかけに広まったことを知りました。万博はまさに、未来に向けた『実験場』だと思います。若者が万博にかかわって自分のつくりたい未来を考えることに魅力を感じました」

 「今回のテーマは『いのち輝く未来社会のデザイン』です。いのちを守る、救うだけでなく、『輝く』としているのも、すごく良いなと思っています。生命だけでなく、生き方や普段の生活なども含めて幅広くいのちを捉えた『いのちの輝き』は、国連のSDGs(持続可能な開発目標)の一歩先を行くような考え方だと感じています」

 ――WAKAZOとして、どんな取り組みを進めていますか。

 「万博では、『誰かのいのちを守りたい』と考える来場者から心拍数や体温などのヘルスケアデータを提供してもらう取り組みを実現したいと考えています。集まったデータを多くの人たちと共有できれば、病気の予測デバイス(機器)や新たな治療法の開発などが進み、新たないのちの守り方を生み出せると考えています。ヘルスケアデータは、健康かどうかや貧富の差は関係なく誰もが持ち、提供できるものです。『inochiのペイフォワード』というこの取り組みは、社会全体でいのちを守り合うことにつながると思います。いのちを守り合うきっかけに満ちあふれた未来をつくることが、WAKAZOの考える『いのち輝く未来社会のデザイン』です」

 「これまでは大学の教授や企業の方などに講演していただくオンラインイベントも開いてきましたが、今後は世界中の若者が集まって未来社会のあり方などについて熟議する『若者サミット』も開きたいと思っています。万博開催前から少しずつ始め、万博期間中には全世界から若者が集まれるようにしたいと考えています」

 木島さんは21日、オンライン開催される「朝日地球会議2021」(17~21日)に登壇し、日本国際博覧会協会の堺井啓公・広報戦略局長兼企画局長とともに万博の魅力について語ります。視聴は無料。事前登録(http://t.asahi.com/science別ウインドウで開きます)が必要です。