近隣住民「よくあいさつ、なぜ事件に」 19歳容疑者逮捕の甲府火災

[PR]

 甲府市の住宅が全焼して焼け跡から2人の遺体が見つかった事件に関連し、傷害容疑で少年(19)が逮捕され、周辺住民からは驚きの声が上がった。

 「普通の家族だった。なぜこんな事件に巻き込まれたのか……」。近所の男性(85)は肩を落とした。

 男性によると、井上さんは20年ほど前に引っ越してきて、建設関係の仕事をしていたという。現場周辺の住宅街は近所づきあいもあり、11日に井上さんの妻と近所のごみ収集所で顔を合わせた際には、妻の方から「おはようございます」とあいさつをしてくれた。「出火当時は2階まで火が上がり、『熱い、熱い』という叫び声を聞いた住民もいた。静かな住宅地でまさかこんなことが起きるなんて」

 近くに住む40代の女性も、井上さん一家とは道でよくあいさつを交わしていた。井上さんは妻が作った弁当を持って出勤することも多く、妻は着物が趣味で、着物姿で出かける様子もよく見かけたという。「2人の娘さんも、顔を合わせるとよくあいさつをしてくれた。普通の火事だと思っていたのに」と声を詰まらせた。

 一方、近所の女性(77)は19歳の少年の逮捕に、「自分の孫と同じぐらいの年でどきっとした」。容疑者が逃走中と聞き、12日は日課の散歩をとりやめて家にいた。逮捕の一報を受けてようやく外に出たが、「被害者の娘さんや、少年の親のことも心配です」。

 80代の男性は「凶器を持って逃げたと聞いていたので、ずっと不安だった」と話す。40代の男性によると、12日は警察犬も出て、容疑者の逃走経路をかなり調べていたという。現場近くの男性(69)は「不安に思っていたが、容疑者が出頭したと聞いて安心した。ただ、子どもさんたちは本当に気の毒」と話した。