身代金ウイルス対策、30カ国超が協議 中国・ロシアは参加せず

ワシントン=高野遼
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 世界各地で被害が深刻化しているランサムウェア(身代金ウイルス)攻撃に協力して対応するため、米政府は13日、世界31カ国と欧州連合(EU)の担当大臣や政府高官らが参加するオンライン会合を開催した。サイバー攻撃の脅威が国境を越えて広がるなか、今回の会合を機に継続的な国際協力体制を築くことを目指す。

 今回の会合は米ホワイトハウスの国家安全保障会議が主導し、米国や欧州各国、日本、韓国、豪州、インド、ブラジルなど31カ国とEUが参加して14日まで行われる。

 米政府高官によると、今回の会合は身代金に使われる仮想通貨の悪用防止、犯罪者集団の妨害や訴追、外交的対策など6セッションで構成し、各分野でリーダー国が中心となり、国際的な対策強化を議論する。会合は2日間にわたり、今後も協力を続けていく基盤としたい考えだ。

 米政府は、ランサムウェア攻撃がロシアや中国などを拠点としているとみており、今回の会合に中ロは参加していない。米政府高官は「米政府はロシアとは直接、ランサムウェアの問題について協議している。今後も今回のような会合を続けるうえで、彼らが参加する機会を排除するものではない」と話している。

 ランサムウェア攻撃は、攻撃先のシステムを暗号化して使用不能にし、解除と引き換えに多額の身代金を要求する手口。昨年は身代金の支払いが世界で4億ドル(450億円)にのぼった。米国では石油パイプライン大手など基幹インフラも標的となり、金銭的な被害だけでなく安全保障上の重大な懸念として、バイデン政権は対策に力を入れている。(ワシントン=高野遼)