「市長として市民にいいことをやっていきます」
12日、名古屋市の河村たかし市長(72)は記者団に力なくそう繰り返すので精いっぱいだった。
8月に表敬訪問に来た東京五輪選手の金メダルをかじった問題で、責任をとるとして市長給与3カ月分(150万円)を全額返上する条例案を提出したが、この日市議会が反対多数で否決。「責任」をどうとるのか、対外的行事への参加自粛も終わりが見通せなくなった。
河村氏は衆院選のたびに国政復帰が取りざたされ、地域政党「減税日本」を率いて、小池百合子東京都知事(地域政党「都民ファースト」特別顧問)、松井一郎大阪市長(日本維新の会代表)らとも連携してきた。
迫る衆院選はそれどころではない状況で、国政復帰はもはや選択肢に残されていなかったのが実情だ。
「応援団」として関わった大村秀章・愛知県知事へのリコール(解職請求)が2月、署名偽造事件に発展。偽造への関与の否定と説明に追われるなか、4月の名古屋市長選で「4期目の任期を全うする」と市政に集中することを明言してから半年しか経っていない。
にもかかわらず、9月下旬に…
【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら