画廊でひたる芸術の秋 岐阜市

阿部英明
[PR]

 芸術の秋、落ち着いた雰囲気で作品を味わうことができる岐阜市の画廊で、企画展が始まった。

 柳ケ瀬画廊(柳ケ瀬通3丁目)では、「熊谷守一・香月泰男展」が開かれている。日本近代洋画の巨匠である2人の油彩画だけを14点そろえ、迫力がある。

 柳ケ瀬画廊は熊谷の全油彩画の約2割の売買を取り扱った実績がある。熊谷の「あぢさい」はニスを施して光沢があり、独特な色使いが目を引く。香月の「運ぶ人」や「飛鳩」は、黒色と黄土色を使った代表的な「シベリア・シリーズ」と同時代の作品だ。

 学芸員の市川瑛子さんは「一つの作品からいろんな発見があるはずです」と話す。11月7日まで。

     ◇

 田口美術(本荘中ノ町10丁目)は、郡上市出身の日本画家坂本一樹(いっき)さん(55)の個展「宙(そら)の譜WAVE」を企画した。

 坂本さんは、1990年代にアフリカの動物を描いた時期もあった。現地で人間の根源的な美しさを意識するようになり、線を幾重にも走らせて描く「宙(そら)シリーズ」に取り組み、2年ほど前からはさらに音楽的なものを出すため、たっぷりの水を使って音や光の波を描く。

 作品は、線の交差により星のように光を放ち、文様を浮かび上がらせる。千葉県南房総市に住む坂本さんは「四季の移り変わりを感じながら描いています」と話す。10月17日まで。15~17日は坂本さんが在廊する。

     ◇

 問い合わせは柳ケ瀬画廊(058・262・3481)、田口美術(058・277・0285)へ。(阿部英明)