昭和初期の北ア・乗鞍は……岳人の躍動感伝える古写真約100点
山下周平
岐阜・長野県境の北アルプス・乗鞍岳(3026メートル)で90年ほど前の昭和初期に撮影された古写真約100点が朝日新聞に持ち込まれた。岐阜県高山市の男性が撮影したもので、乗鞍から望む北アルプスの山々や当時は珍しかったロッククライミングの様子などが収められ、岳人たちの息づかいが聞こえてきそうだ。
写真は高山市丹生川町(当時は丹生川村)出身の教員、故岩島茂夫さんが残した遺品で、現在は岐阜県多治見市在住の親族、牧野初枝さんが所有している。茂夫さんのおいにあたる飛驒高山まちの博物館館長の牛丸岳彦さん(49)を通じて朝日新聞に持ち込んだ。
乗鞍岳は3千メートル前後の23の峰々からなる山の総称。旧日本陸軍が航空エンジンの実験施設をつくるために敷いた軍用道路は戦後、観光道路「乗鞍スカイライン」(14・4キロ)として生まれ変わった。バスで気軽に2702メートルの高地に行くことができることから多くの観光客が利用している。
1906(明治39)年生ま…