ロスジェネ単身女性の老後 半数以上が生活保護レベル 自助手遅れ

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真鍋弘樹
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総務省の2020年の労働力調査によると、雇用者のうちの非正規労働者の割合は、男性が20%なのに対し、女性は52%に上る
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 就職氷河期に世に出た「ロスジェネ」と呼ばれる世代の単身女性たちは、老後に貧困化する可能性が高い。そんな衝撃的な未来予測がある。未婚・離別のロスジェネ女性には、なぜ落とし穴が待ち構えているのか。この結果を導き出した国際医療福祉大学の稲垣誠一教授に聞いた。

ロスジェネ世代、どう思いますか?

バブル経済崩壊後の就職氷河期(1993~2005年ごろ)に社会に出た世代は、「氷河期世代」や「ロストジェネレーション(ロスジェネ)」などと呼ばれ、いまも非正規就労などの不安定な雇用に苦しむ人が少なくありません。特に、この世代の単身女性は、老後にも大きな不安を抱えています。この状況について、どう考えますか。ご意見、ご体験をお寄せください

 ――将来、ロスジェネ女性はどのようなリスクを抱えるのですか。

 「高齢者が急増する日本社会で近い将来に起きることについて、マイクロ・シミュレーションという手法を使って調べたところ、氷河期世代を含めた未婚・離別の女性の多くが困難な老後を迎えることが分かりました。約40年後には、未婚だったり、離別したりした65歳以上の単身女性のおよそ半数、約290万人が生活保護レベル以下の収入になるという結果でした」

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 ――どのように予測したのでしょうか。

 「マイクロ・シミュレーションとは、精密な人生ゲームのようなものです。厚生労働省の国民生活基礎調査から実在している人のデータを匿名で取り出し、コンピューターの中で『社会実験』をします。現行制度が変わらない前提で、出生、結婚、就業、年金、親との別居、介護などの人生のイベントを、現実と同じ確率で一人一人、くじを引くように決めていきます。のべ1千万人以上の人生をシミュレートし、これで将来の所得分布も出すことができます」

 ――なぜ、ロスジェネ世代の単身女性が老後に貧困化しやすいのですか。単身男性は大丈夫なのでしょうか。

 「この世代の女性が問題を抱…

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