衆院の解散で万歳三唱なぜ かつて混乱も、進次郎氏は両手を上げず

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星野典久
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 14日午後1時過ぎ、衆院が解散した。19日公示、31日投開票の日程で衆院選は行われ、「前衆院議員」たちは自らの選挙区に戻り、事実上の選挙戦に突入する。解散は、国民に選挙で選ばれた全衆院議員の身分を一斉に失わせる重い行為だ。その手続きはどうなっているのだろうか。

 「ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい」。衆院解散でおなじみの光景が、失職する議員たちによって行われる「万歳三唱」だ。この日も与党の出席者のほとんどが両手を上げて唱和した。

 職を失い、議員生命を賭けた戦いに挑む直前になぜ「万歳三唱」なのか。「日清戦争後に流行した」「選挙前に気勢を上げるため」など諸説あるが、真相は分かっていない。2017年の解散時、「慣習だからとか合理的な理由なく、やり続けるのは好きじゃない」として万歳しなかった小泉進次郎前環境相は、今回の解散時も両手を上げることはなかった。

 そもそも解散の手続きはどう進むのか。首相が解散に踏み切るために、最初に必要な手続きが閣議決定だ。閣議決定は全員一致が原則で、一人でも署名を拒否する閣僚がいると解散の手続きは進まない。2005年、当時の小泉純一郎首相が「郵政民営化について国民に聞いてみたい」として解散を決めた際は、一部の閣僚が反対したため、小泉氏が罷免(ひめん)して解散に踏み切ったこともあった。

 閣議決定が行われると、解散…

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