はやぶさ3の構想も 日本の宇宙探査の未来、どうあるべき?

コーディネーター・石倉徹也
【動画】宇宙探査と開発、未来のあり方はーー
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 国際シンポジウム「朝日地球会議2021」(朝日新聞社主催)はオンラインで開催され、1日目の17日、パネル討論「宇宙探査と開発、未来のあり方は――」を配信した。宇宙を約52億キロ飛び、昨年12月に小惑星「リュウグウ」の砂を地球に持ち帰った探査機はやぶさ2」。日本の宇宙探査の未来はどうあるべきか。はやぶさ2プロジェクトを率いた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の津田雄一・プロジェクトマネージャと宇宙政策委員会委員の青木節子・慶応大教授が話し合った。

 津田さんはまず、砂の分析状況を説明。「有機物は見つかりそう。どれだけ生命に近い物質なのか。非常にワクワクしている」と話した。さらに、火星の衛星、彗星(すいせい)、月などに向かう日本の探査計画を紹介。自身が考える「はやぶさ3」の構想については、ガスを噴き出す彗星から砂を持ち帰る例や、水があるとされる木星や土星の衛星に着陸する例などを挙げた。それらの衛星には生命が存在する可能性もあるといい、「生命探査が今後のキーワード。日本も技術的にはできるはず」と語った。

 青木さんは、月を舞台に過熱してきた「資源競争」について解説。月の資源利用について、米国が中心に作った国際合意や国連での議論、資源の所有権を認める国内法などのルール作りが始まったことを紹介し、「早い者勝ちで資源をとっていいのかと反対する声もあり、落としどころを作っている最中」と指摘。資源はビジネスに直結するため、ルクセンブルクなど様々な国が興味を示しているとし、「宇宙が利益を求める場に成熟してきた証し。宇宙の勢力図は急速に変わってきている」と話した。

 他国に予算で劣る中、日本はどう「オンリーワン」をめざすのか。

 青木さんは「得意とする分野を高めていく必要がある」と強調。津田さんは「日本は誰も目をつけていないニッチを狙い、小惑星の往復飛行を実現した。この技術を磨き、もっと遠くの大きな天体へつなげたい」と話した。

 ただ、予算的にこうした探査は10年に1度しかできず、人材育成といった課題も。津田さんは「宇宙探査は科学技術の新しい種が生まれる場。科学力が危ぶまれているが、そうした種が育つ場所に盛り上げていきたい」と訴えた。(コーディネーター・石倉徹也

 宇宙を約52億キロ飛び、昨年12月に小惑星「リュウグウ」の砂を地球に持ち帰った探査機はやぶさ2」。日本の宇宙探査の未来はどうあるべきか。はやぶさ2プロジェクトを率いた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の津田雄一・プロジェクトマネージャと宇宙政策委員会委員の青木節子・慶応大大学院教授が話し合った。

 津田さんはまず、砂の分析状況を説明。「有機物は見つかりそう。どれだけ生命に近い物質なのか。非常にワクワクしている」と話した。さらに、火星の衛星、彗星(すいせい)、月などに向かう日本の探査計画を紹介。自身が考える「はやぶさ3」の構想については、ガスを噴き出す彗星から砂を持ち帰る例や、水があるとされる、木星の衛星や土星の衛星に着陸する例などを挙げた。それらの衛星には生命が存在する可能性もあるといい、「生命探査が今後のキーワード。日本も技術的にはできるはず」と語った。

 青木さんは、月を舞台に過熱してきた「資源競争」について解説。月の資源利用について、米国が中心に作った国際合意や国連での議論、資源の所有権を認める国内法などのルール作りが始まったことを紹介し、「早い者勝ちで資源をとっていいのかと反対する声もあり、落としどころを作っている最中」と指摘。資源はビジネスに直結するため、ルクセンブルクなど様々な国が興味を示しているとし、「宇宙が利益を求める場に成熟してきた証し。宇宙の勢力図は急速に変わってきている」と話した。

 他国に予算で劣る中、日本はどう「オンリーワン」をめざすのか。

 青木さんは「得意とする分野を高めていく必要がある」と強調。津田さんは「日本は誰も目をつけていないニッチを狙い、小惑星の往復飛行を実現した。この技術を磨き、もっと遠くの大きな天体へつなげたい」と話した。

 ただ、予算的にこうした探査は10年に1度しかできず、人材育成といった課題も。津田さんは「宇宙探査は科学技術の新しい種が生まれる場。科学力が危ぶまれているが、そうした種が育つ場所に盛り上げていきたい」と訴えた。(19日に再配信)(コーディネーター・石倉徹也