東南アジアにリゾート旅行はいかが? 外国人受け入れ再開に各国注力

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半田尚子、ハノイ=宋光祐
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 コロナ禍で足が遠のいた外国人観光客を呼び戻そうと、リゾート地を抱える東南アジアの国々が門戸を開き始めている。外国人観光客は国を潤す貴重な収入源。だが一方で、対策を誤れば国内の新型コロナウイルスの感染拡大を招く恐れもある。観光業の再興と感染防止のはざまで、各国が頭を抱えている。

 14日、インドネシア政府はバリ島などでの外国人観光客の受け入れを再開した。新型コロナの陽性率が低い日本や韓国、中国のほか欧州諸国を合わせた計19カ国の旅行客から受け入れ始め、対象国を徐々に拡大していく方針だ。

 バリ島を訪れる外国人旅行客は入国後、ホテルで5日間の隔離を経てPCR検査を受ける。陰性であれば、島内を自由に動き回って観光できるという。

 渡航前には、ビザ申請や隔離中に滞在するホテルの確保、新型コロナ感染に対応した医療保険(補償金額10万ドル以上)への加入などを済ませておく必要がある。出国前に受けたPCR検査での陰性や、ワクチン2回接種の証明書なども必要だ。

 インドネシアにとって、バリ島は観光による外貨収入の4割を占める稼ぎ頭だ。2019年にバリ島を訪れた外国人観光客は630万人を超え、116兆ルピア(約9300億円)もの外貨を得た。だが、21年の外国人観光客数は1~8月で43人にとどまる。

 政府は受け入れ再開に向けて、着々と準備を進めてきた。ワクチンの接種はバリ島住民を優先。2回接種を終えた国内人口の割合は2割にとどまるのに対し、バリ島では8割にのぼる。

 ただ感染拡大への懸念は残る。インドネシアでは6~7月に新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大。7月には1日の新規感染者数が5万人、死者数が2千人を超え、世界最悪の水準を記録した。専門家は外国人観光客の受け入れに厳しい目を向ける。豪グリフィス大学のディッキー・ブディマン博士(疫学)は「感染を100%防ぐワクチンは存在しない。水際対策の不備で、新たな変異株が国内で広がる可能性もある」と指摘する。

 サンディアガ・ウノ観光・創造経済相は11日、「最悪の事態が起こった場合は、特定地域の観光制限や国境閉鎖も検討する」と説明している。

7月に受け入れ再開のプーケットは

 すでに外国人の受け入れを再開した観光地もある。タイ南部のリゾート地プーケットは、7月にワクチン接種者の隔離を免除し、外国人観光客の誘致に取り組んできた。プーケットでは旅行者数の伸びも芳しくない。英字紙バンコク・ポストなどによると、政府は、受け入れ再開後の90日間で10万人の外国人観光客の受け入れを目標としていたが、実際は約4万2千人にとどまった。米国や英国、イスラエルなどからが中心で、20億バーツ(約68億円)の収入を得たという。

 11月からは首都バンコクな…

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