支え、支えられ、選手ファースト だから「担ぎたくなる」森保監督
勝見壮史
なぜ、ここに? サッカー日本代表の練習会場近くで9日、意外な人を発見し、思わず声をかけた。
成田空港で広報を務める橋本和則さん(64)だ。スキンヘッドにこわもては変わらないが、スーツ姿でにらみをきかせる普段の雰囲気とは違う。ラフなTシャツ姿で笑った。「いてもたっても、いられなくなってさぁ」
ワールドカップ(W杯)カタール大会アジア最終予選で、日本がアウェーのサウジアラビア戦に敗れた直後だった。1勝2敗とつまずき、進退問題が取りざたされた森保一監督を応援したかったのだという。
東京オリンピック(五輪)前の静岡合宿を思い出した。グラウンドの芝を管理する責任者は「がんばんないわけいかないなって、みんな言ってます」と話していた。聞けば、森保監督は連日、練習前にお辞儀し、お礼の言葉をくれたという。スタッフは早出居残りで芝の手入れに精を出したといい、「あんな上司になりたいですよね」。
橋本さんも空港で会うたび、森保監督から「お元気ですか」などと声をかけられていた。この日の練習は一般には非公開だったため、結局、あいさつすらできずに帰路についた。でも、行くことに意味があったのだ。
「みこしを担ぎたいなと思う監督」
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