江津市桜江町の3地区7世帯が個別移転へ

水田道雄
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 【島根】江の川下流域で大雨による氾濫(はんらん)が相次いでいることを受け、国土交通省中国地方整備局は、江津市桜江町の3地区7世帯で個別移転を進める方針を明らかにした。国が家や土地を買い取り、補償金を元に安全な場所へ移ってもらう手法で、国の集団移転制度が適用されない少数集落の早期の安全確保が目的だ。

 対象は、同市桜江町後山の仁万瀬・小松の両地区の4世帯と、同町谷住郷の大口地区の3世帯。いずれも堤防が無い地区で、2018、20年の氾濫時に家屋が浸水するなどした。

 13日に同市桜江町の桜江総合センターで住民説明会があり、国の担当者らが出席。集団移転制度は地域コミュニティー維持のため5世帯以上が条件だが、個別移転なら、対象外の少数集落でも築堤や土地のかさ上げ工事を待つより、短期間で安全確保が望める。国は市などと調査を実施し、補償額を算定、家主の同意を得て移転に着手する。早ければ22年度中に最初の移転を終えたい考えだ。

 説明会では住民から異論は出なかったが、補償額などについて質問が相次いだ。同町谷住郷大口の森本みどりさん(72)は取材に「これ以上負担が増えると食べていけなくなる」と不安を口にする一方、「再々家が水につかるので仕方ない」とも話した。

 国交省浜田河川国道事務所によると、県内では江の川下流域の江津、美郷、川本の1市2町の15地区が今年度からの緊急対策の優先箇所になっており、対策を進めている。(水田道雄)