全国区めざした地銀の雄、手を伸ばした危うい「高利ビジネス」

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女屋泰之、編集委員・堀篭俊材
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 山口フィナンシャルグループ(FG)が14日に発表した調査報告書は、6月に解任された吉村猛・前会長兼最高経営責任者(CEO)が取締役会の合意を得ないまま、消費者金融アイフルとの新銀行構想を強引に進めた経緯を詳細に描いている。関係者の証言なども合わせて調査報告書を読み解くと、地銀界で改革派と目された吉村氏のワンマンぶりや、地域の枠を飛び越えて消費者ローンに踏み込もうとした危うさが浮かびあがる。

取締役会に無断でアイフルと合意

 報告書によると、吉村氏は今年3月にアイフルとの間で、全国を対象とする消費者ローンの新銀行を設立することで合意した。口頭ではあったが、吉村氏と旧知だった外資系コンサル元代表を新銀行のCEOにすることを約束。同じ時期に吉村氏はコンサル元代表に加え、IT会社に勤務経験のある元代表の兄にも採用内定を出していた。しかし、この段階では、新銀行設立構想も人事の内定も取締役会に知らせていなかった。

写真・図版
山口フィナンシャルグループの吉村猛前会長

 吉村氏が新銀行構想を取締役会に示したのは、アイフルとの合意から約2カ月たった5月28日、山口銀行東京支店で開いた臨時取締役会だった。提出された資料には、新銀行が独自商品として「利息のみ返済ローン」を検討していることが記されていた。

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