最高裁の裁判官をやめさせられる? いちからわかる「国民審査」

有料会員記事2021衆院選

阿部峻介
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 最高裁判所の裁判官としてふさわしいかどうかを市民が直接意思表示する「国民審査」。31日の衆院選の投票と合わせ、裁判官15人のうち11人を対象に行われます。

 Q 衆院選の投票に合わせて「国民

審査」というのもあるんだって?

 A 最高裁判所の裁判官として「ふさわしくない」と思う人を、市民が投票で選んでやめさせる手続きのことだ。最高裁裁判官に任命されて初めての衆院選と、審査後10年を過ぎた後の衆院選のときに審査を受ける。今回は15人(長官1人と判事14人)のうち、戦後2番目に多い11人が対象なんだ。

 Q どうやって投票するの?

 A 選挙権のある18歳以上の人が投票所に行くと、衆院選の投票用紙だけでなく、裁判官の名前が並んだ国民審査の投票用紙も渡される。期日前投票もあるよ。

 投票用紙には、議員になってほしい人の名前を書く選挙と違って、「やめさせるべきだ」と考える裁判官の欄に×印をつける。○印などほかのことを書くと投票は無効になってしまうよ。有効票のうち×が半数を超えた裁判官は、やめさせられることになる。

 Q どうしてこういう制度があるの?

 A 強い権限と重い責任を持つ役職なので、国民によるチェックが必要なんだ。

 最高裁の裁判官は、ある法律や行政処分が憲法に違反していないかを判断するという重要な使命を持っている。「憲法の番人」とも呼ばれ、その権限は15人のうち8人が「違憲」といえば法律を無効にできるほどだ。違憲の法律を見過ごせば、誰かの人権が不当に制約された状態が続くことにもなる。最高裁の判決や決定の内容は「判例」になって、全国の裁判所の判断にも影響を与えるんだ。

 Q 大事な役職だ。誰が選んでいるの?

 A 任命権限は内閣にあるけど、その過程は公表されない。だから、内閣の選任結果を市民目線でチェックする意味も国民審査にはあると言われるよ。制度は米国のミズーリ州憲法がモデルだとされていて、戦後の日本国憲法にも定められたんだ。

 Q これまで何人がやめさせ…

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