TPP加盟を申請した中国 問われる日本の姿勢
記者解説 編集委員・吉岡桂子 中国総局・西山明宏
中国の環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟申請が波紋を広げている。中国と対立する台湾の申請も続き、日本を含む加盟11カ国のみならず、米国も対応を問われている。
昨年11月に習近平(シーチンピン)国家主席が「積極的に考えている」と表明し、申請は既定路線だった。米国の同盟国で安全保障などで対立する日本、オーストラリア、カナダの慎重姿勢は熟知したうえで、シンガポールなど一部の加盟国から支持の手応えを得て、踏み切った。
なぜ中国はTPPにこだわるのか。
理由の一つは米国だ。当初T…