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日本のブースター接種「12月にも」 対象範囲どこまで?海外では…

有料会員記事新型コロナウイルス

野口憲太
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 新型コロナワクチンの「ブースター接種」が、日本では12月にも始まる見通しだ。時間とともに予防効果が弱まることや、感染力が強いデルタ株の流行を背景に、各国で検討や実施が進む。一方、重症化を防ぐ効果は大きく落ちていないとされ、世界的なワクチン供給の不平等も指摘されている。

 岸田文雄首相は10月12日の参院本会議で、国内でのブースター接種を「早ければ12月から開始することを想定して準備を進め、円滑な実施に万全を期す」と述べた。全額公費負担でまかなうことも、あわせて表明した。

 世界保健機関(WHO)や米疾病対策センター(CDC)は、規定回数を接種した人に対する追加接種を「ブースター」と呼んでいる。米ファイザー製や米モデルナ製のワクチンは2回接種で1セットなので、3回目が「ブースター」になる。

 イスラエルではすでに12歳以上を対象に3回目の接種が進んでいる。米国でも3回目の接種が始まっている。

 ブースターの効果はどのくらいあるのか。

 イスラエルで8月に実施された研究では、5カ月ほど前までに2回の接種を終えた60歳以上の110万人以上を分析した。2回接種と比べ、3回目接種によって感染を防ぐ効果が10倍ほど高まったと報告された。

ブースターの意義や範囲 まだ不明確な部分も

 ただ現状では、ブースターの必要性や、適切な対象範囲が、明確に定まっているわけではない。

 厚生労働省が9月17日に開いた専門家の分科会。委員らの間では、「(ただちにブースターが必要だと)現状のエビデンスで本当に言えるのかというところは、少し留保したい」などと意見が交わされた。

 最終的には、「追加接種の必要がある」とする厚労省の案が了承されたが、接種の間隔や対象者はさらに検討することになっている。

 米食品医薬品局(FDA)は同月22日、米国内でファイザー製のブースター接種の緊急使用を認めた。ただし、対象の範囲は、65歳以上の高齢者や、18歳以上で感染リスクが高い人などに限定された。

 ファイザーはもともと、「16歳以上」を対象として求めていた。これに対し、同月17日にFDAの諮問委員会では、「承認を支持できる十分なデータがない」と否決。長期間の有効性や、若年層においての安全性とのバランスが、まだ明確ではないことが考慮された。

 そこで、条件を65歳以上などとして、もう一度委員らに諮り、賛意を得た。ただその後も、CDCが開いた別の諮問委員会でも、対象者の範囲に異論が出るなどしている。

 モデルナ製についてもFDAの諮問委員会が10月14日、2回目の接種から6カ月以上過ぎた高齢者や、18歳以上で重症化するリスクが高い人と感染のリスクが高い仕事をしている人たちを対象として、3回目接種の緊急使用許可を出すよう勧告した。

 新型コロナワクチンが感染を…

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