国産初の乗り合いバスが重文へ 東海を走った「国鉄バス第1号車」

今泉奏
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 国産初の乗り合いバス「国鉄バス第1号車」が15日、国の重要文化財(美術工芸品)に指定される見通しとなった。1930年から7年間、愛知と岐阜の両県を結び、計約25万キロを走行した。JR東海が「リニア・鉄道館」(名古屋市港区)で展示している。

 JR東海によると、当時国内では米国のフォードやシボレーのバスが主流だった。国産化をめざした国のかけ声で、いすゞ自動車日野自動車の源流となっている「東京瓦斯(ガス)電気工業」が製造を手がけたという。

 全長約7メートルで、重さは約4トン。座席は20人分で、立ち席を含めて30人が乗れる。鉄道路線がなかった岡崎と岐阜県多治見を結ぶ岡多線などで運行した。当時7台あったが、現存するのは1台だけという。

 指定されれば、同社にとって「蒸気動車 ホジ6014号」に続く2例目となる。JR東海初代社長を務めた須田寛顧問は「鉄道の代わりをした最初のバス。今回の指定で、国民生活のためにバスが果たした役割が見直されればうれしい」と語った。(今泉奏)