海にうつぶせの男性 「こりゃいかん」74歳はすぐさま飛び込んだ

大久保直樹
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 鳥取県岩美町の防波堤で9月、釣り人が海に転落したが、海に飛び込んで助けた鳥取市の長谷川文男さん(74)らに15日、鳥取海上保安署が感謝状を贈った。

 表彰されたのは、長谷川さんと同市の会社員谷口敬彦さん(38)のほか、岡山県倉敷市津山市神戸市のいずれも男性3人。5人は顔見知りではなく、たまたま現場に居合わせ、協力して救助した。

 保安署によると、9月12日午前7時40分ごろ、同町の田後港の防波堤で、岡山市の男性(23)が気を失って海中へ転落。岸から数メートル先でうつぶせで浮いていたため、長谷川さんが海に飛び込んだ。倉敷市の10代男性も飛び込んで岸まで引っ張り、谷口さんらが防波堤へ引き揚げた。男性は病院に運ばれたが、無事だった。

 長谷川さんは「後ろで男性が釣りをしていたのに気づいたらいなくなり、海面に顔をつけていた。『こりゃいかん』と、何も考えずに飛び込んだ」と当時の様子を説明した。気を失っていた男性を岸まで引っ張るのは重かったといい、「とにかく助かってよかった」と話した。

 保安署での表彰式には4人が都合で出席できず、長谷川さんが出席。荒木卓也署長が「勇気が必要だったと思う。若い命を救って頂き、感謝申し上げます」と述べ、感謝状を手渡した。県内では昨年の人身事故が26人にのぼり、うち釣り中の事故が6人だった。保安署は救命胴衣の着用や海の緊急通報「118番」の活用、通報用のスマホの防水措置を呼びかけている。(大久保直樹)