ナニ推しですか? 高校生が市長選の討論会開催、ネット公開へ

遠藤和希
[PR]

 18歳で有権者になる私たちも政治を考えたい――。そんな思いの高校生が14日、長野市長選(24日告示、31日投開票)の立候補予定者を招いたシンポジウムを開いた。主催したのは長野女子高校(長野市)の生徒会。生徒会長の加藤花琉(はる)さん(17)は「若者の一票も大事な一票なのだと伝えたかった」と話した。

 加藤さんはこの夏、新聞で加藤久雄市長が引退することを知り、長野市の未来はどうなるのかと考えた。生徒会で調べると、2017年の前回市長選の投票率は10代が24%、20代が19%。これでは若者の意見を政治に反映できないのでは、と思った。

 立候補予定者に質問してみたいと、8月下旬に生徒会の顧問の先生に相談。生徒会メンバーと有志20人で実行委員会をつくり、質問案を練った。

 顧問の先生が声をかけて加わった他校の生徒の案もあわせ、まとまった質問は六つ。「私たち高校生は(好きな人や物を応援する)『推し』の話をよくしています。おふたりの推しは?」といった場を和やかにするものから、「多様性の尊重や、ジェンダーフリーな社会のあり方をどう考えるか」といったものも。

 参加したのは、14日までに立候補を表明した学習塾経営の土屋龍一郎氏(60)と元参院議員の荻原健司氏(51)の2人。長野女子高の校内で、感染症対策をして集まった生徒約100人を前に、決められた時間内で質問に答えた。

 「推し」を尋ねた質問には、土屋氏が「一つはお茶、二つ目がオリンピック、三つ目が散歩」、荻原氏が「子どもの未来を応援するのが私の役目ですし、私の推し」と答えた。LGBTQ性的少数者)のカップルを公的に認めるパートナーシップ制度については、2人とも「進めるべきだ」という答えだった。

 シンポは、インターネットを通じて他校の生徒も視聴した。シンポの様子は、長野女子高のホームページで今月下旬に公開予定。(遠藤和希)

高校生の質問と出席した2人の答え(要旨)

《高校時代にどう過ごしたか。部活動や熱中して取り組んだことは》

土屋龍一郎氏 高校時代はサッカー部。それから買ったギターで音楽活動もしていた。今でも音楽をやっていて、ライブハウスで演奏している

荻原健司氏 高校時代はスキーで、全日本のジュニアチームの一員になって活動した。国内では優勝でも国際大会ではビリから2番目。世界の壁を感じた

《好きな食べ物は?》

土屋氏 おすしが好き。はれの日はおすし。日常ではリンゴ

荻原氏 家族みんなおやきが好き。私は切り干し大根派。ブドウなどのフルーツも好き

《10年後どんな長野市になっているか? 何をしたいか》

土屋氏 10年後は環境を変えていくSDGsのゴールでもある。掲げている「CHANGE」は、GがCになるとチャンスの英語になる。選択肢が多くなるよう、挑戦できる街にする

荻原氏 若い世代が市外に移らないよう、どんな施設が欲しいかという声を届けてもらいたい。そういう意見で、新しいビジネスや文化が生まれる街にしたい

《就職などで長野を離れる人も多い。私たち若者が住みよい街にするために考えていることがあれば教えてほしい》

土屋氏 高校生のみなさんの悩みは「居場所」だと思う。第3、4の居場所が大切で、例えば飯綱山を子どもから大人まで楽しめる心のふるさとになるような楽しめる場所にする。高校生に優しいとは言えない公共交通も見直す

荻原氏 若い人の就職ランキングは大企業が多い。安心して長野市にある企業で働けるような環境をつくる必要がある。「長野愛」を深められる教育環境も整えたい。自転車で走れる街づくりにもチャレンジしたい