エジソン没後90年、京都の神社で献花 発明王と古都結ぶ意外な接点

小西良昭
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 米国の発明王トーマス・エジソン(1847~1931)の記念碑が、京都府八幡市の神社、石清水(いわしみず)八幡宮にある。没後90年になる命日の18日を前に、宮司や電力関係者、米国領事らが15日、碑前に献花した。

 エジソンは米オハイオ州マイラン生まれ。小学校を3カ月で退学した逸話が残る。蓄音機の発明で有名になり、のぞき込むと動画が見られるキネトスコープは映画の元になる発明だ。84歳で亡くなるまで、1千以上の特許を取った。来日の記録はないが、研究所に日本人助手もいた。

 その功績をたたえる碑がある石清水八幡宮。1964年にエジソンの娘が訪れ、「これほど立派な記念碑は米国でも見たことがない」と感激したという。では、なぜ京都に、しかも山の上の神社にエジソン碑があるのか。

 八幡宮によると、白熱電球を実用化したエジソンは、研究所で日本土産の扇子の骨(竹)をフィラメントに使うと電球の寿命が延びたため、世界中で竹を探した。採用されたのは、当時の京都府知事が紹介した八幡宮がある男山周辺の真竹だった。それで1千時間の点灯に成功し、世界中でヒットした。

 その縁で1934年に記念碑が建ち、命日前後と誕生日(2月11日)に遺徳をしのぶ式典をしている。

 この日は、「エジソン彰徳会」の高橋宏明理事長(日本電気協会会長)や、米国の在大阪・神戸総領館の領事らが参列した。

 戦時中は「敵国の碑」として問題視され、撤去を求められたが「科学に国境はないと、当時の宮司たちが守ってきた。エジソンの灯と碑を次の世代に守り伝えたい」と、田中恆清(つねきよ)宮司は話した。(小西良昭)