中間層の拡大へ、分配強化打ち出す 習氏の「共同富裕」演説を公表

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北京=冨名腰隆
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 中国共産党の理論誌「求是」は16日付の最新号で、共に豊かになる社会を目指す「共同富裕」に関する習近平(シーチンピン)国家主席の演説を掲載した。「共同富裕は社会主義の本質的要求であり、中国式現代化の特徴だ」としたうえで、中間所得層の拡大や税制改革に取り組むとしている。

 習氏は「共同富裕」の実現を目標に掲げるが、具体策が明らかになるのは初めて。「高すぎる所得を合理的に調整する」とし、所得税制度の改善を掲げた。累進課税強化が念頭にあるとみられる。中国では導入されていない固定資産税について「立法化に向けた改革を積極的に進める」とし、試験導入する考えを打ち出した。消費税の適用範囲拡大も触れたほか、「第3次配分」と位置づける寄付制度の充実へ公益慈善事業の税優遇も図るとした。

 一方、中間所得層の底上げや拡大に向けては、中小企業の支援や技術者の育成などのほか、独占業界の改革も挙げた。寡占化が進んだIT業界などへの締め付けはすでに始まっている。家庭の教育負担の軽減にも努めるとしており、非営利化を進めた学習塾改革などはさらに強まりそうだ。

 習氏は演説で「一部の国で貧…

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