女性患者へのわいせつ事件、最高裁で弁論へ 二審は懲役2年の実刑

阿部峻介
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 手術後の女性患者の胸をなめたとして準強制わいせつ罪に問われた乳腺外科医・関根進被告(45)の上告審で、最高裁第二小法廷(三浦守裁判長)は検察側、弁護側の意見を聞く弁論を来年1月21日に開くと決めた。最高裁の弁論は二審判決を変えるのに必須の手続きで、懲役2年の実刑とした東京高裁判決を見直す可能性がある。

 被告は東京都足立区の病院で2016年5月、女性の右胸からしこりを摘出する手術を実施。カーテンで仕切られた4人部屋のベッドで、全身麻酔から覚めかけた女性の左胸をなめたとして逮捕・起訴された。

 一審・東京地裁は、ドアが開放され職員が頻繁に出入りした満床の病室で事件が起きたとすれば「かなり異常」な状況と指摘。女性が麻酔や痛みによる「せん妄」で性的幻覚を見た十分な可能性があり、検察がいう「胸から採った被告の唾液(だえき)のDNA」は手術時の会話などで付いてもおかしくないとして、無罪とした。

 だが高裁は、女性のカルテに「不安言動が見られる」との記載がある一方で「術後覚醒良好」とも書かれていたことなどから、「せん妄の可能性があったとしても直ちに性的幻覚を見たとはいえない」と判断。証拠能力が問題となった警察のDNA鑑定にも女性の証言を支えるだけの一定の信用性があるとして、逆転有罪としていた。(阿部峻介)