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人工関節の材料、サンゴが骨格と認識して成長? 関大、再生にいかす

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神田明美
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 ひざの関節や股関節の痛みが進んだときに、手術で置き換える人工関節。その材料の技術をサンゴ礁の再生にいかす研究を、関西大学大阪府吹田市)の上田正人教授が進めている。特殊な装置や接着剤は必要ない。人工関節にも使われる金属の基盤の上にサンゴの断片を固定して成長させるという、移植方法だ。

 サンゴ礁は、魚のすみかとなるなど海の中の多くの生き物が集まる生物多様性の重要な場所。だが、地球温暖化による海水温上昇、海洋汚染、沿岸開発などで減少。地球温暖化が今後も進むとさらに減ることが予想される。再生に向けたさまざまな研究が、国内外で行われている。

 上田さんは、人間の体の中で使う医療用金属材料の研究をしてきた。関西大学で2015年にサンゴ再生プロジェクトが立ち上がった際、「海の中で使う金属を探している。参加してほしい」と声がかかった。

 まったくの門外漢。だが、サンゴを調べるうちに、人とサンゴの骨には共通点があることに気づいた。人の骨には「骨芽細胞」と呼ばれる骨を作る細胞がある。動物であるサンゴにも、「造骨細胞」と呼ばれる骨格をつくる細胞がある。日本語では違う単語だが英語は同じ単語だった。

 金属のチタンの表面に酸化処…

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