「人災の側面、否定できず」盛り土問題で熱海市長 調査結果を公表

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 静岡県熱海市で今年7月に発生した土石流の起点にあった盛り土について、県と市は18日、造成された経緯や行政の対応などの調査結果を公表した。一連の経緯を説明した斉藤栄・熱海市長は「人災の側面も否定できない。市の対応に問題がなかったか真摯(しんし)に向き合うことが必要だ」と述べ、「最終的には司法機関に判断をゆだねざるを得ない」と語った。

 この日会見した県や市の説明などによると、盛り土は神奈川県小田原市の業者が2007年に造成を開始。届け出た計画以上に土砂を持ち込むなどしたため、09年11月には防災対策をするよう行政指導が行われた。

 しかし対策は行われないまま土地が別の業者に譲渡され、県と市は11年6月、強制的に対策をさせる措置命令を出す手続きを始めることを決定した。業者側が対策に着手したため命令は見送られたが、その後に対策は中断されて完了しなかったという。

 命令を見送った経緯について、斉藤市長は「不十分ながら防災工事を実施し、追加工事を言明したことを理由に見合わせる報告を受けた」と説明。「今から思えば、行政側の厳しい対応を避けるための巧妙な手口であったと言わざるを得ず、悔しい思いだ」と振り返った。