作家の山本文緒さん死去 「プラナリア」「自転しながら公転する」

 直木賞作家の山本文緒(やまもと・ふみお、本名大村暁美〈おおむら・あけみ〉)さんが13日、膵臓(すいぞう)がんで死去した。58歳だった。葬儀は近親者で行った。後日、お別れの会を都内で開く予定。喪主は夫大村浩二(こうじ)さん。

 1962年、横浜市生まれ。神奈川大学卒業後、会社勤務を経て、88年に少女小説家としてデビュー。92年の「パイナップルの彼方(かなた)」から一般小説を書き始めた。恋愛小説の名手として知られ、99年に「恋愛中毒」で吉川英治文学新人賞、2001年に「プラナリア」で直木賞。40代にうつ病を患い、執筆を中断していたが、復帰後に闘病生活を振り返ったエッセー「再婚生活」(07年)が話題になった。7年ぶりの小説「自転しながら公転する」(20年)は中央公論文芸賞に決まり、今月22日に贈賞式が予定されていた。先月、短編集「ばにらさま」が刊行されたばかり。今春から体調不良で自宅療養していたという。