「実物の感動を」ポンペイの名品150点 来年1月から東博で特別展

大野択生
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 大規模な噴火で埋没したイタリアの古代ローマの都市・ポンペイ遺跡から見つかったモザイク画や彫像などの名品を紹介する特別展「ポンペイ」(朝日新聞社など主催)が、来年1月14日から東京・上野の東京国立博物館平成館で開かれる。ナポリ国立考古学博物館の協力を得て、日本初公開を含む約150点が並ぶ。遺跡の一部を再現した展示や、8Kの高精細映像も楽しめる。

 1万人ほどの人口を擁したポンペイは紀元79年、ナポリ近郊のベズビオ山の噴火で、街全体が火山灰などで埋まった。18世紀以降に発掘や調査が進み、当時の人々の暮らしや文化を伝えている。

 18日にオンラインで開かれた記者発表で、東京国立博物館の富田淳副館長は「(ポンペイは)すぐれた古代ローマの文明や文化を現在にまざまざと伝えるたぐいまれな存在。ご紹介できることは大きな喜び」とあいさつ。ポンペイの発掘調査に携わり、今回の展示の総監修を務めた青柳正規・東京大名誉教授は「何回も日本でポンペイ展が行われたが、今回は優品ばかり。(関係者の努力の)積み重ねがあったからこそ良い作品を日本に出してもらえる」と話した。

 記者発表には、展示の監修を務めた芳賀京子・東京大教授と小野塚拓造・東京国立博物館研究員も出席し、展示作品の魅力を語りあった。

 「なんといっても最大の見どころは『ファウヌスの家』」という小野塚研究員は、「実物を見ると、実際にそれを使っていた人や作っていた人を向こう側に感じることがある。実物ならではの感動を、ぜひ味わっていただきたい」と語った。

 芳賀教授は「解放奴隷や階級の話、あるいは当時いかに女性が活躍し得たのかにも注目してほしい」と話した。

 会期は4月3日まで。東京の後、京都市京セラ美術館、九州国立博物館などへ巡回する。(大野択生)