防災・観光・農業経営…地方で最新の学び直し、できます 講座充実

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玉置太郎
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 社会人の学び直しを意味する「リカレント教育」は、今後必要とされるAI(人工知能)やデジタル技術に関わる講座ばかりではありません。「地方活性化」や「女性の活躍」といった日本社会の課題に対応する講座も、近年各地で増えています。(玉置太郎)

地方で学ぶ経営理論

 広島県福山市に住む会社員、吉岡明美さん(44)は今春までの半年間、県立広島大が市内で開いた講座に通った。日曜日の「備後地域ビジネスリーダー養成講座」。1期生だった。

 県立大は県西部の広島市に本部がある。「県東部での人材育成に十分取り組めていない」と昨年、福山でのリカレント教育に乗り出した。市や商工会議所の施設を使い、18人が参加した。

 吉岡さんは福山港の物流会社で、顧客の通関業務を代行する通関士として働く。県立大生の友人から講座の話を聞き、「短大時代に勉強した経営学を学び直したい」と申し込んだ。

 講座は、MBA(経営学修士)を取れる大学院の教授らが講師を務め、マーケティングやサプライチェーンマネジメントなど経営理論の基礎を学んだ。グループワークでは「介護者を幸せにするビジネス」という課題で病院職員や薬剤師らと一緒に議論し、発表した。

 「私の学生時代とは用語も考え方もすっかり変わって、目からうろこでした。地元で最新の学びができるのも、ありがたかった」

 学んだ知識はそのまま仕事に使えるわけではない。それでも修了後、社内の会議で自分のアイデアを積極的に発言するようになった。

 「経営側の視点を得たおかげで、会社に対して受け身ではなく能動的に発信する考え方が生まれた。自分にとっては大きな変化です」。大学から声がかかり、今年度の講座にはアシスタントとして参加している。

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文部科学省「職業実践力育成プログラム」認定の特色ある講座

 秋田大も今年、地元の再生可能エネルギーや資源リサイクルについて学ぶ講座を開設。滋賀県立大は地域再生学の講座を2006年から続ける。いずれも地元企業の社員や自治体職員らが受講している。

 滋賀県立大の鵜飼修教授は「…

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