ポジション争い激化に始動遅れも 試練を迎えるNBA3季目の八村

松本麻美
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 日本選手として初めてNBAドラフトで1巡目指名を受けた八村塁(23)は、ウィザーズで3季目のシーズンを迎える。

 プロ2季目だった昨シーズンは57試合に出場し、1試合平均13・8得点。チームの3季ぶりのプレーオフ進出に貢献した。

 今季から指揮を執るウェス・アンセルド監督は東京五輪でのプレーもチェックしていたといい、「塁は攻撃の中心選手であり、チームのリーダーでもあった。五輪の経験は実際に肌で感じてみないと得られないもので、彼の成長を加速させた。我々にも、ものすごく良い影響をもたらすと思う」と評価している。

 日本は五輪で3連敗に終わったが、八村自身は「感覚としては食らいついていけた。守備が良くなれば攻撃も良くなる」と手応えも語っていた。五輪で得た刺激をうまくプレーに還元させれば、さらなる飛躍が期待できる。

 とはいえ、道のりは平坦(へいたん)ではない。

 八村と同じフォワード(FW)として、カイル・クーズマとモントレズ・ハレルが新たに加わった。ともに名門レイカーズで主力を担ってきた実力者だ。

 前任のスコット・ブルックス監督は八村を1年目から先発起用するなど重用してきた。

 これに対して、新指揮官は「(ポジション争いについては)決まっていない部分が多い。このチームの選手たちは競争心が激しくて層も厚い。コート上で最もかみ合う組み合わせを優先していきたい」と語る。

 昨季からチーム内で競い合ってきたダービス・ベルターンスやデニ・アブディヤ、トーマス・ブライアントもおり、無条件で八村に定位置が約束されているわけではない。

 その上、八村は「個人的な事情」でチームへの合流が遅れ、キャンプに参加していない。現地では「メンタルケアに時間を要している」と報じられ、今月中旬にワシントンでの個人練習を再開したばかりだ。

 アンセルド監督は「常に連絡を取っている。プレッシャーはかけたくないし、キャンプに参加しないことは問題ではない。今はやるべきことに集中してほしい」としている。松本麻美