ずさん計画など2割が不適切 農地集積で検査院指摘 交付金17億円

後藤遼太
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 農家の競争力を高めるために農地を集積する国の交付金事業について、会計検査院が調べたところ、調査対象とした地区の2割が、計画がずさんだったり目標達成率が低かったりし、不適切だったことがわかった。交付金は約17億円に上り、検査院は19日、農林水産省などに改善を求めた。

 事業は国が2015年度に開始。地方自治体などが事業主体となり、入り組んだ農地の持ち主同士の仲立ちをして農地を集める。集積が見込める農地の面積や図を記載した「促進計画」を作成し、認められれば、あぜの除去費や排水施設の整備費などが交付される。

ずさんな計画、低い目標達成率

 検査院が16~19年度に事業採択された12道県の330地区を調べたところ、不適切な地区は65にのぼった。このうち、計画がずさんだったのは9地区。56地区は目標達成率が50%未満と低く、うち26地区は10%に満たなかった。持ち主の意思を十分に確認せずに計画したのが原因だという。

 石川県七尾市は18年度、農地100アールを集積する計画で1265万円の交付を受けたが、達成率は0%だった。農地の貸し手からの同意が口頭のみで、集積が全く進んでいなかった。

 農水省は「審査で把握できない問題を、仕組み全体でどう防ぐかを考えたい」とし、「指摘は真摯(しんし)に受け止めて対応する」とした。(後藤遼太)