第4回投げる「研究者」オリックス・山本由伸 進化の秘密はグラブにあった

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大坂尚子
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 胸が躍る選手との出会いは、記者の心にも火をつける。オリックス担当になった2019年に、先発再転向した山本由伸のことだ。投球だけではない。自分に必要なことを突き詰めて考え、納得したものを採り入れ、実践する。「研究者」のような思考回路だな、と感じた。

 19年4月3日のソフトバンク戦。八回2死まで無安打投球を続けた。松田宣浩に安打は許したが、1安打無失点に。「真っすぐで押せる。絶対押し切ろうと思っていた」。当時20歳のコメントには自信がみなぎっていた。

 150キロ台半ばの直球にカットボール、フォーク……どれも一級品だ。さらに、救援として32ホールドをあげた18年には使わなかったカーブをこの年、解禁した。直球と約30キロ差の緩い球は効果的だった。

 「あれ(緩いカーブ)があるから、やっかいなんだよね」。216本のプロ野球シーズン安打記録を持つ西武の秋山翔吾(現大リーグ・レッズ)も、その力を認めていた。

「邪魔にならない」つまりはペットボトル? たとえで表現

 山本はグラブにも他人と違ったこだわりがある。プロ1年目のオフから使ってきたのが、地元の岡山県備前市にあるスポーツ用品店「With Sie(ウィズシー)」で立ち上げたブランド「アイピーセレクト」だ。

 「はめた時の感覚が自然に近…

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